こんにちは!
このサイトを運営しているサイエンスと申します。
今回は「項の考え方と定数項」について解説していきたいと思います。
〇中学生・高校1年生
〇高校数学を1から勉強しようと考えている人この記事は、上記のような方向けに作成していますが、
という人にもオススメです!
※単項式と多項式について復習したい方は、こちらの記事を参考にしてください。
項という考え方
前回の記事で単項式と多項式について説明したことで、「項」という考え方について説明できるようになりました。
項の定義は以下の通りです。
\(x^2-2x+3\) を例に解説していきます。
\(x^2-2x+3=x^2+(-2x)+3\) と変形することができますが、項を見つけるためには、”+”で区切って考えると分かりやすくなります。
この考え方でいくと、「\(x^2\),\(-2x\),\(3\)」 の3つが項となります。
よくある間違い例に「\(x^2\),\(2x\),\(3\)」がありますが、これは多項式が「単項式の和で表される」ことを理解していないために起こる間違いです。注意しておきましょう。
最初は上のような式変形をして考えた方が良いと思いますが、慣れてきたら式変形せずに多項式を”+”と”ー”で区切って判断できるようになりましょう。
定数項について
先ほどは、項について解説しましたが、今後「〇〇項」と呼ばれるものが何個も出てきます。
今回は、その1つである「定数項」を紹介したいと思います。
定数項の定義は、以下の通りです。
先ほどと同じ、\(x^2-2x+3\) を例に解説していきます。
\(x^2-2x+3\) の項は\(x^2\),\(-2x\),\(3\) の3つでした。
ここまで分かれば、\(x^2\),\(-2x\),\(3\) の3つから文字を含まない項を探すだけなので、\(x^2-2x+3\) の項は”3”ということになります。
しかし、
と疑問に思った人もいるのではないでしょうか?
結論から言うと、定数項は「なし」が正解です。
\(x^2-2x+3\) と同様に考えると、\(x^2-2x\) の項は「\(x^2\) , \(-2x\)」 ですので、文字を含んだ項しかありません。
つまり、文字を含まない項=定数項 はない、ということになります。
なお、\(x^2-2x=x^2-2x\)\(+0\) と無理矢理変形できるので、定数項は”0”と答えても問題ありません。
また、変数が2つ以上存在する場合(2変数関数など)もありますが、それらは応用問題で出題されることが多いので、今回は取り扱いません。
変数と定数【応用編】
定数項について説明しましたので、少し本題からは逸れますが、数学において非常に重要な役割を持つ「変数」と「定数」について確認していきましょう。
変数と定数の意味は以下の通りです。
定数:1つの値に固定された数
ただし、変数は文字のみなので分かりやすいのですが、定数は数(\(π\) を含む)と文字のどちらでもOKである点に注意しないといけません。
ここでは、\(2x+1\) と \(2x+a\) を例にして、定数について説明します。
\(2x+1\) は先ほどと同じように考えると、定数(項)は”1”になりますが、\(2x+a\) は文字が2種類あるため、すぐに定数を決めることができません。
このように、文字が2種類以上ある場合、「1つの文字に着目する(=着目した文字以外は全て数と考える)」必要があります。
つまり、\(x\) に着目すると \(a\),\(a\) に着目すると \(2x\) が定数(項)になります。
「1つの文字に着目する」という考え方は、今後も必須レベルで必要になりますので、難しい考え方ですが確実に覚えておいてください!
なお、それぞれの文字が定数かどうかは問題文に書いてあることも多いので、問題文の細かい部分も確認する癖を身に付けておきましょう。
まとめ
お疲れ様でした!
「項の考え方と定数項」について理解することはできましたか?
それでは、今回のまとめです。
(例)\(x^2-2x+3\) の項は\(x^2\),\(-2x\),\(3\) の3つ
※”+”と”-”で区切って考える
定数項:文字を含まない項
(例)\(x^2-2x+3\) の定数項は\(3\)
定数:1つの値に固定された数 ※数・文字どちらも可
②2種類以上の文字がある場合、1つの文字に着目して考える
以上で、「項の考え方と定数項」についての解説を終わります。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!